開催終了
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北川智浩展『水氷文様の白磁vol.2と象嵌の桃白磁』
陶芸
2023 3 / 10 金
2023 4 / 23 日
火曜日~金曜日12:00~17:00/最終日は15:00閉場
2002年、縁あって横浜から江別に移り住み、早いもので20年が過ぎました。
今回の展覧会のテーマは『水氷文様の白磁Vol 2 と 象嵌の桃白磁』としました。
2002年の築窯から10年が経過した2012年から現在に至る間に制作し、主に公募展への出品作を中心に発表します。
先ずは築窯当初から制作している白磁について。2011年、工房設立からの約9年間の代表作を「北川智浩展-白磁大皿と水氷文様-」として江別市セラミックアートセンターで約8週間にわたって展示しました。その企画展を引き継ぐ第2弾(Vol 2)として2012年から現在までに制作した代表作を中心に発表します。
2009年頃から取り組んでいた『水氷文様』という一連の作品があります。水氷とは水から氷、氷から水へ変化する動きを形にしているシリーズです。2012年頃まではオーソドックスな円形の大鉢の見込み部分に文様として彫り込んでいました。
2016年頃から氷柱(つらら)をモチーフに器の外側に線状の細かい彫りを施し、更に面取りする制作方法に変化しました。青白く発色する粘土素材から受ける印象をよりシンプルに捉えて「冷涼でシャープな形」「新たな形」をコンセプトに制作を進めています。同じ『水氷文様』という作品名でありながら円形の大鉢から多角形、そして現在の角器へと器形が変化しています。制作年による水氷文様のデザインや形の変化にご注目ください。
一方、2015年頃より制作を始めた白磁素地に金属を象嵌する技法の『桃白磁』(とうはくじ)と名付けた作品は、まだ制作から日が浅いこともあり技術を蓄積している段階の仕事です。
象嵌している金属の色は緑色ですが、焼成で釉薬と反応することでピンクに発色します。ピンクを発色する技術は今までの技法としてありましたが、さらに、象嵌した金属と釉薬の反応を阻害することでグレーに発色することがわかりました。焼成による反応で発色する為、発色は不安定ですが、非常に薄い金属液をランダムに定着させることにより、ピンクとグレーの濃淡をイメージに近づけたいと思います。茶道具、酒器作品を中心に発表します。
今年、2005年に建てた工房を、当時と同じ業者さんに建て替えていただく事になりました。今回の個展を一つの区切りとして、更に次に進めたらと思います。あらためてこれまでお世話になった方々、これまで支えて頂いた方々へ感謝の気持ちを抱きます。そしてどうぞ今後の展開にも御期待いただきたいと思います。
2023年3月
北川智浩
開催内容
会期
2023年3月10日(金)~4月23日(日)
時間
12:00~17:00 ※最終日は15:00閉場
休館日
作家在廊日以外の土・日・月・祝
作家在廊日
3/10(金)、3/11(土)、4/22(土)、4/23(日)
入場
無料