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北村哲朗彫刻展-樹憶Ⅴ-
彫刻
2026 7 / 8 水
2026 7 / 13 月
10:00~18:00(最終日は16:00まで)
登別在住の彫刻家北村哲朗さんによる個展です。自然の中の生命体として関係し合う樹と人間の記憶や物語を彫刻作品として形象化するシリーズ展です。
今回は、生命を支え自然界を循環する「水」がやがて至るところ、そして生命の母体となったところの「海」の諸相を中心に、生命記憶をたどりながら、流体の存在論を根底に捉えた展示空間を構築しました。北海道のさまざまな樹木を使って表現した約20点を展示します。
〈ギャラリートーク〉
〇実施日・時間/7月11日(土) 13:00~14:00
〇内容/前半:「制作テーマ・展示作品について」作家・柴橋伴夫氏(美術評論家)
後半:「ギター演奏」藤垣秀雄氏(ギタリスト)
樹にまつわる記憶をテーマとした展示も5回目となりました。前回は「水」と「根」をキーワードに自然界を循環するものとそこで展開される生命の有り様について考察しました。今回は、水がやがて至るところ、そして生命の母体となったところの「海」の諸相を中心に、生命記憶をたどりながら形象化を試みまた。 大滝の林縁から始まった私の「樹」をめぐる思索の旅は川を下り海へと至りました。数々の風倒木や被災木、長流川の流木であるニレの巨木との出会いなどから生まれた作品群が、これまでの私の思考の転換を促してきたように思います。それは、彫刻対象の木を「材」(切り倒された木)から「樹」(立った状態の木) とみること、物事の始原についてより思いを馳せること、剛体としてとらえがちだった彫刻を流体として意識するようになったことなどです。 「海」は生命の故郷、始原の地。天体の運動とともにくり返される波動は揺りかごのようであり、様々な物質を溶かしこみ寛容に受け入れる存在です。「海」は母に例えられるかも知れません。母体の振動とともにこの世界に送り出された私たちの生命は拍動を続けます。この震えは母からそしてこの始原の海から与えら えたものと言えるのではないでしょうか。また、「海」は私たちの存在が束の間に結ぶ波頭のように無から有へ有から無へと続く流れの中にあり、流体の内在者であることの自覚をもたらしてくれます。私たちの生の時間はここに浮かび進む船のようです。生きるということは始原の海を漂いながら、大いなるもの未知な るものと出会う旅を続けていくことなのかも知れません。 「宇宙」もエネルギーの充満した海に例えることができるでしょう。その海に生じる電磁波などの波動や共振か様々な素粒子や星や銀河が生成されます。私たちはミクロからマクロまで相互に連関する動的なネットワークの内部に存在しているのです。 「流体的彫刻空間」について 永遠あるいは普遍的価値を安定や気密性、潜在性などの剛体的表現でとらえることが彫刻の方法の主流ではありますが、今展では流体の存在論を根底に据えた作品による展示空間の構築を試みました。 私もまた小さな海であると考えます。私の身体を通って現れてくる作品が動的、象徴的であり、その作り出す空間が、私たちが忘れていたり自明とされている物事に対して何かしらの予感を抱かせる場(通路)となることを期待しています。
開催内容
会期
2026年7月8日(水)~7月13日(月)
時間
10:00~18:00(最終日は16:00まで)
入場
無料